今年はコロナ禍の影響で2月にタイへ旅行できたのがぎりぎりでした。その後はどこへも行けずにすごしたので、まとまったブログネタが見付けられずにいました。そこで、この時期に折々に写した風景を振返ることでこのような状況だった1年を素描したいと思います。

4月2日(木)
自宅待機中、桜も満開を過ぎ、久しぶりに外のようすを見に出かける。自宅近くの大通り公園は桜の見ごろだけれども訪れる人は少ない。大学は5月の連休明けからはじまる予定。

5月1日(金)
久しぶりに事務所のようすを自転車で見に行った帰りの夕暮れ時、関内周辺は車も人通りも少ない。

5月13日(水)
事務所帰り、沿道の植物の葉に夕日が当たって輝いていた。人々の生活リズムは混乱しているが、自然環境は例年に変わらず淡々と推移してゆく。ようやく18日より前期の大学授業が始まる。

8月10日(月)祝日
自宅から見た夕景。例年より時間や季節の移り変わりに敏感になっているのか?大学の授業は短縮して7月中に終えた。

9月7日(月)
事務所からの帰り、大粒の天気雨に驚く。今月末には後期の大学授業が始まる。

9月15日(火)
朝、川俣展進捗の様子を見に馬車道駅に行く。駅内部のインスタレーションは完成していたが、外部はまだ途中だった。

午後、急に思い立って横浜トリエンナーレを見に行く。会場入口を飾る展示が楽しい。

トリエンナーレの第2会場(元アンパンマンミュージアム)へ行く途中のみなとみらい地区の夕景。

9月22日(火)祝日
黄金町バザール1期を見に行く。まだ、製作中のアーティストがいて、その風景が面白い。ひとりは高架下のフェンス前で、もう一人は会場のショーウィンドの中で作業中。


10月6日(火)
川俣展を見に行く。旧横浜銀行本店の建物内1階では仮囲いのフェンスが天井を覆っている。2階の会場はハマスホイの作品のようだったのでスナップ。川俣展は新高島町の駅内のBANKARTでも行われており、こちらは別の日に訪れたが、模型や半平面のプロジェクト作品が数多く展示されており見ごたえがあった。特に半平面の作品は、プロジェクトの立体的な設計図のようなものだが、自立した作品として十分に鑑賞に値する。



11月12日(木)
事務所前の並木もすっかり色付き、もう秋も終わり。

11月22日(日)
黄金町バザール2期を見に行く。これはモノとその影がペアでひとつの作品になっていて面白い。

浦辺展会場の赤レンガ倉庫のテラス。今年は村野・槇のM&M展やこの浦辺展などの建築家の作品展が横浜で開かれた。パナソニックミュージアムでは分離派展もあり、こちらも見ごたえがあった。今月中旬に大学後期日程は終了、下旬には卒業制作の発表会がオンラインで行われる。例年に比べて駆け足の印象だったが、後期に対面授業ができて良かった。

今年、大学での設計課題は前期がオンライン、後期はオンラインと対面の併用でした。学生たちに出した設計課題は、内部空間と外部空間との関係に新たな提案を期待していました。イスラムの建築は伝統的な一例ですが、それ以外の可能性もまだありそうです。タイで訪れた「The COMMONS」は地域性を積極的に利用した好例でした。
感染の危険度は緩やかになっていくでしょうが、しばらく続くコロナと共存する社会での建築を考えるには、重要な視点のひとつになると思っています。幸い11月にはJVで参加したプロポーザルで最優秀をいただきました。設計を進める中で具体的にも考えていきたいです。
(ht)