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2024年 03月 27日
前回、紹介した「エンダイ」がBankART Life7展で展示されています。展示場所の地図は以下です。
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by wstn
| 2024-03-27 14:06
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2024年 01月 11日
昨年、横浜のBankART1929の企画で、一昨年に続いて「アートテーブル」を街中に設置するというイベントに招待作家として参加させていただきました。 テーブルということで最初に思い浮かべたのは、アーティストの川俣正さんが、アルコール依存症の人びとと一緒に風景の中に何か仕掛けていくプロジェクトでまず最初にやったことが、「何をするかみんなで話し合うためのテーブル」をみんなでつくったという発言でした。テーブルというのは、とにかく人びとが集まって食べたり、飲んだり、喋ったりする場をつくる装置だと思います。 そのときには椅子やベンチのように座れるものがあるとさらに落着ける。テーブル単独では少し使い勝手が悪く落着かない気がします。 そこでテーブルでもありベンチにもなるような装置として「縁台」を思いつきました。昔の夏の風物誌で、家の前の街路に出して夕涼みやスイカを食べたり、また、街道の茶店の前にあって、そこで座りながら団子を食べお茶を飲む情景など、日本では馴染みのある装置です。 #
by wstn
| 2024-01-11 18:17
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2023年 07月 03日
先日、訪れたロースの住宅について、記憶が薄れないうちに気が付いたことなどを書き留めておきます。 まず最初の印象は、内部の部屋の色や素材感がとても豊だということです。居間や食堂などお金を掛けられる表の部分には色鮮やかな大理石や木材を使い、子ども部屋や使用人の部屋などでは壁紙や塗装の色彩によって華やかさを演出しています。 次に気付くのは、暖炉廻りや窓廻りに固定された家具を配した、いわゆるコージー・コーナーをつくり、人々の居場所を丁寧につくりこんでいることです。これは、西欧の住宅の伝統なのでしょうが、「がらんどう」を旨とする日本の伝統的な住宅には書院造の付書院以外、あまり見られないことです。 家具では、洋服タンスや食器棚などもとても丁寧に機能的につくりこまれていて、感心してしまいます。表層的な新しさではなく、しっかりと生活に根付いた新しい住宅を目指していたということがわかります。 照明器具はとても凝った装飾的なものが多く、こちらは古典的な住まいにぴったりのような意匠もありますが、スイッチなどは丸形プレート内に納められていて、シンプルかつモダンな印象です。 個別に取り出すとあまり統一されていないような印象ですが、実際に経験した空間ではそれほどの違和感はなく、適度に抑制された装飾的な空間という感じでしょうか。 ちょっと面白かったことは、絵画をいれる額が壁内に埋め込まれているところがありました。ミューラー邸では、熱帯魚などの水槽が埋め込まれていて驚きました。のぞき窓から絵画の風景や水槽の中を覗くような感覚でしょうか、今の水族館ではほとんどがそうなっていますが、裏方の十分とれない住宅で、水替えなどどうするのか不思議です。 とにかく、多くはモノクロ写真のイメージで理解していたロースの住宅は、今回の見学会のあとではだいぶ豊かに変化しました。むしろ「ラウムプラン」だけではない、豊かな表情と居心地の良さ、また、きめ細かい生活の機能性を合わせ持ったものであることが理解でき、とても楽しい経験でした。(ht) #
by wstn
| 2023-07-03 17:55
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2023年 04月 20日
2023年の3月下旬、1986年9月の訪問から約36年ぶりでプラハの街を再び訪れることができました。昨年、横浜臨海部で行われた櫻井義夫氏のアドルフ・ロース作品のスライドレクチャーを受けて、神奈川の日本建築学会有志が、ロース作品が多く残るプラハとウイーンを中心に世紀末建築を巡るツアーを計画、それに便乗して訪れたのでした。 プラハは、最初の訪問のときにはチェコスロバキア社会主義共和国の首都でしたが、1989年のビロード革命により共産党政権が崩壊、1993年以降はチェコ共和国とスロバキア共和国に分離独立、現在はチェコ共和国の首都となっています。 2021年ブログの「プラハ訪問記」の中で、今は西欧の資本が入り込んでしまって、昔のプラハの街がもっていた豊かな物語性が無くなってしまったのではないか、と心配のことばを書きました。それを確認できる機会がこんなに早く来るとは思っていなかったのですが、結論から言うと、確かに街はきれいに整備され、外国資本も入り込んだことで少しテーマパーク的なものが垣間見えることもありますが、張りぼてではない、確かな歴史の堆積、物語性はしっかりと街に根付いているように感じました。 #
by wstn
| 2023-04-20 15:57
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2023年 03月 16日
1997年9月に事務所のスタッフと、主に話題の現代建築を見るためにヨーロッパを訪れました。ちょうど、大沢野の仕事が一段落を迎えたタイミングで、実は、大沢野の実施設計が終わって施工に移る直前に一度計画していた旅行だったのですが、入札が不調に終わってしまい、事後処理に忙殺されて旅行どころでなく、現場も借金を抱えた大変な現場でした。それらが済んだ後にようやく訪れた、キャンセル旅行のリベンジでした。 日本からパリへ、そこでトランジットでバルセロナ、そこからオランダ、最後はフランスにもどってボルドーまでめぐる旅行でした。バルセロナは現代建築と言うよりも近代建築、主にガウディ―建築とミースのバルセロナ・パビリオンが目当てです。 乳白のガラスは内側に向かって白く光る面として扱われ、サッシ方立の間隔も広く、ガラス背後のスペースにはトップライトから天空光が導かれています。何故か外側の乳白ガラス面は光が透過しないようになっているらしく、暗い表情になっています。 全体はトラバーチンの貼られた基壇上にあるので、重量感が消え去り、抽象性が増しているようにも感じます。直接関係はありませんが、私の師匠の篠原一男先生は、伝統的な寺社の建物が基壇上に建っている意味を考えたい、と言われていたことを思い出しました。そこにも現実から離れようとする抽象性の指向があるのかも知れません。 ガウディ―の建築はグエル公園とサグラダ・ファミリア教会に行きました。9月と言ってもまだ暑く、陽射しが強いスペインで、その強い陽射しの中で特にグエル公園などは活き活きと輝いていました。力強く生命感に溢れていて、まさに気候・風土と一体になった造形です。これが北欧やイギリスなどにあるとむしろ負の生命感(死のイメージ)がまとわり付きそうです。 サグラダ・ファミリア教会は現在、急ピッチで建設が進んでいます。新しくつくられた部分はガウディ―の時代につくられた部分に比べてディテールが簡素化し、より抽象度が上がったように感じますが、それがかえって良く作用していて、物語性を残したままで現代性を獲得しているような気もします。 これも篠原先生の後年の言葉ですが、「仏像を最新式のジェット戦闘機に乗せたい」と言われていたことを思い出しました。伝統的な良さを超ハイテクの技術をまとって再生するようなイメージでしょうか?近代を乗り越えるひとつのヒントのような気がします。(ht) #
by wstn
| 2023-03-16 17:05
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