2011年 04月 29日
鯉のぼり
|
初夏を感じさせる空に、川に、鯉のぼりを見かけるようになりました。
熊本の鯉のぼりは杉丸太を削った旗竿に結ばれている
今年、特に印象的だったのは震災直後の東北太平洋沿岸被災地にひるがえった大漁旗でした。ちょうどテレビニュースで撮していたのですが、ひとりが大漁旗を掲げるとそれを見た近くの人が、呼応するように自宅から大漁旗を引っ張り出して半壊状態の自宅前に掲げだしたのです。この地域のつながりを象徴する大漁旗は嬉しいときだけでなく、つらいときにもそれらをみんなで共有するための大切なものなのでしょう。
その後に掲げられたのが鯉のぼりでした。そう考えると鯉のぼりは日本全体のつながりを象徴するものなのかもしれません。外国にはその風習はないですが、日本ではどこにいっても鯉のぼりの意味を理解できない人はまずいない。空に掲げるものとしては祝日の国旗がありますが、鯉のぼりや七夕の笹飾りなどは人々の直接的な願いからはじまった風習として、より強く根付いているように感じます。西欧ではクリスマスのもみの木がそれにあたりそうですが。
そんな私たちを精神的に結びつける風習やお祭りがだんだん無くなってきているのは寂しいことです。江戸時代の浮世絵をみると町中の屋根の上に鯉のぼりがひるがえる美しい風景が描写されています。
ひとつの行為・習慣を共有することで得られる人々の一体感を感じる風景です。私たちが子どものころにはまだ近い風景を見られたものですが、最近ではビルが建ち並び、鯉のぼりを空に泳がせる場所がなかなか見つけられない。でも、人々はいろいろと工夫しながら何とか場所を見つけようと頑張っています。銭湯の煙突に、商店街の街路に、また都市部を流れる川の上など風が吹き抜ける場所に鯉のぼりは泳いでいます。
虎ノ門に行ったときに文部科学省の建物上の旗竿に泳ぐ鯉のぼりを見つけたときは嬉しくなりました。
殺風景な官庁街にすこし暖かみを感じました。 (ht)
熊本の鯉のぼりは杉丸太を削った旗竿に結ばれている
今年、特に印象的だったのは震災直後の東北太平洋沿岸被災地にひるがえった大漁旗でした。ちょうどテレビニュースで撮していたのですが、ひとりが大漁旗を掲げるとそれを見た近くの人が、呼応するように自宅から大漁旗を引っ張り出して半壊状態の自宅前に掲げだしたのです。この地域のつながりを象徴する大漁旗は嬉しいときだけでなく、つらいときにもそれらをみんなで共有するための大切なものなのでしょう。
その後に掲げられたのが鯉のぼりでした。そう考えると鯉のぼりは日本全体のつながりを象徴するものなのかもしれません。外国にはその風習はないですが、日本ではどこにいっても鯉のぼりの意味を理解できない人はまずいない。空に掲げるものとしては祝日の国旗がありますが、鯉のぼりや七夕の笹飾りなどは人々の直接的な願いからはじまった風習として、より強く根付いているように感じます。西欧ではクリスマスのもみの木がそれにあたりそうですが。
そんな私たちを精神的に結びつける風習やお祭りがだんだん無くなってきているのは寂しいことです。江戸時代の浮世絵をみると町中の屋根の上に鯉のぼりがひるがえる美しい風景が描写されています。
ひとつの行為・習慣を共有することで得られる人々の一体感を感じる風景です。私たちが子どものころにはまだ近い風景を見られたものですが、最近ではビルが建ち並び、鯉のぼりを空に泳がせる場所がなかなか見つけられない。でも、人々はいろいろと工夫しながら何とか場所を見つけようと頑張っています。銭湯の煙突に、商店街の街路に、また都市部を流れる川の上など風が吹き抜ける場所に鯉のぼりは泳いでいます。
虎ノ門に行ったときに文部科学省の建物上の旗竿に泳ぐ鯉のぼりを見つけたときは嬉しくなりました。
殺風景な官庁街にすこし暖かみを感じました。 (ht)
by wstn
| 2011-04-29 14:59
| ht
|
Comments(0)