瀬戸内芸術祭
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テーブルマウンテンのようなかたちの特長的な屋島がみえる
小豆島では傾斜地に石垣を積んだ棚田の風景が美しく、もっぱらそればかり撮影していました。
作品はそんな石垣に挟まれた谷戸に設けられています。人間の営みと地形がうまく融合?した風景の中に人工的なアート作品が点在するという構図です。
王文志の竹小屋とダダン・クリスタントの竹垣(竹笛)の作品が遠くにみえる
近くに農村歌舞伎の劇場が2件残っています。そこでは、傾斜を利用して客席空間をひな壇状にしていますが、このような発想も生活の延長で自然なものだなあと納得してしまいます。
最上部には神様が鎮座する 演芸は神様へ奉納するものだと納得
小豆島では田圃への水路技術にも感心しましたが、同様に豊島の清水霊泉では泉の造形性にも感動してしまいました。瀬戸内が昔から高い文化水準を保っていたのだということが、今更ながら思い知らされます。
青木野枝さんの鉄板の作品が慎ましく同化している
面白かったのは森万里子、内藤礼+西澤立衛、青木野枝など周囲の地形や文脈とうまく対応している作品でしたが、スゥ・ドーホーの作品には妙に感情移入してしまい、人形(ひとがた)の強さを思いました。ロボットでもあまりに人間の表情に近いものは気味が悪いだけだが、人形だと認識できる程度のラフさがあるものが軽妙な動きをする方にはより感情移入できるそうですが、まさにそのとおりでした。(ht)
人形が手をつないで大きな網に 頭がなかったり、逆さに向いたりさまざま
豊島美術館付近に新しくできた道路は海に落ち込むよう